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 コラム 節の記 − No.005 銭湯と庶民文化


 TBSのドラマ「時間ですよ」や「寺内貫太郎一家」等の演出で著名な演出家・作家の久世光彦さんが3月上旬に亡くなられました。「時間ですよ」は1970年代に高視聴率をあげたドラマで、 まだ覚えておられる方も多いのではないかと思います。

  下町の銭湯「松の湯」を営む大家族の日常をつづったホームドラマで、私もこの番組は毎週欠かさず観ていました。

 ドラマが放映されていた頃は丁度私も埼玉や東京で下宿生活をしていた時でした。今頃のようなお風呂や便所のついたワンルームマンション等はあまり無く、私のまわりの学生も含めて下宿していたほとんどの者が、木賃アパートの銭湯通いが定番のスタイルでした。私はもともと家庭風呂よりも、銭湯の方が、湯船や洗い場が広く天井も高くて開放感があったので好きで、湯気の立上る中に湯船や洗い場で顔見知りの人達が談笑する声が独特の響きをもってこだまする雰囲気は、ドラマのワンシーンとだぶってきて、今でも心地良い記憶が残っています。

 田舎に戻ってきてからは、さすがに日常は家庭風呂のお世話になっていますが、暇さえあれば銭湯から温泉にシフトチェンジして、県内のあちらこちらの温泉によく通っています。

 今は都会でも銭湯は少なくなり、 代わりに複合的な温泉センターが盛んに利用されるようになり、かぐや姫の「神田川」や吉田拓郎の「旅の宿」の曲に読まれた世界は懐かしいものになってしまいましたが、日本では古くから共同浴場が庶民のコミュニケーションの場として大切な施設であったことからも、銭湯という名の共同浴場が少し前まではそれこそ庶民文化のコア的な位置を占めていたことは間違いありません。

 そういった意味で、施設は温泉センターでも良し、昔からある湯治場でも良し、共同浴場で湯に入り、疲れを癒し、又家族や友人同士、そして見知らぬ旅の人達と湯船で語るといった、古来から馴染んできた原始的なふれあい体験には、急速に価値観が変わりつつある時代に生きる現代人が忘れかけている何か大事なものがあるような気がしてなりません。
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2006.03.20
高 橋 文 男

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